実は360度四方に音が広がるスピーカーはかなり以前から存在していました。かつては360度と言った言葉は使われず、単に無指向性スピーカーと呼ばれていたと思います。
この360度ぐるりと音を放射するタイプのスピーカーが少しずつ市民権を得始めているように思います。例えばソニーのグラスサウンドスピーカーや電球型スピーカーなどもこのジャンルのスピーカーに含まれると思います。
オーディオセットに真面目に向き合って音楽を聞き込む、という使い方ではなく、BGMとして生活空間に音楽を満たす、そういった方向性の使い方をする製品だと思います。
そんな360度サウンドを実現するスピーカーにボーズから新製品が2機種登場しました。Bluetoothスピーカーとして便利性が高く、コンパクトなサイズも実現したSoundLink RevolveとSoundLink Revolve+の2機種です。
今回はこの2機種をご紹介します。
目次
より小型のSoundLink Revolve
SoundLink Revolveの大きさは直径82mm、高さが152mmの少し末広がりの円筒形です。少し寸胴気味のマグボトルぐらいのサイズ感でしょうか。重量は670gと比較的軽量なスピーカーです。
SoundLink Revolveでは1つのフルレンジスピーカーを下向きに設定し、その下にある独自のディフューザーで360度方向に音を分散させる仕組みです。
複数のスピーカーを外向きに並べて周囲に広がる音を作る方式とは根本的に異なる仕組みを使いますので、360度どちら向きでも音圧が変わることなく快適なサウンドフィールドが広がるようになっています。
低音の補強のために2つのパッシブラジエータを備えています。
スピーカー本体のサイズ自体がコンパクトですから、あまり大口径のスピーカーユニットを使うことはできません。ですがそこはボーズ。しっかりと低音の量感もある音作りがなされているようです。
また、SoundLink Revolveはバッテリー内蔵で、最大12時間のバッテリー駆動が可能です。
Bluetoothでスマートフォンなどと接続が可能。そのほかにも3.5mmのステレオミニプラグや、USBオーディオ機能も備えていて、幅広い利用シーンが考えられます。
一回り大きく、その分パワフルなサウンドのSoundLink Revolve+
上位機種のSoundLink Revolve+はSoundLink Revolveよりも一回り大きなサイズで、直径105mm、高さ184mmの、やはり若干末広がりの円筒形です。重さは約910g。SoundLink Revolveよりも大きいのは大きいですが、それでも十分にコンパクトと言えるサイズです。
こちらには、ハンドリングをより容易にするハンドルが付いています。そのせいもあってか、ポータブルスピーカーと言うよりは水差しとかポットみたいに見える外観ですね。
サイズが大きくなっている分、低音の再生にもより余裕があるようです。
また、内蔵バッテリーの容量も大きく取られていて、最大16時間の再生が可能になっています。
こちらもBluetooth、3.5mmのステレオミニジャック、USBオーディオ機能を備えています。
IPX4クラスの防滴仕様で屋外での利用にも安心
SoundLink Revolve、SoundLink Revolve+ともIPX4クラスの防滴仕様を実現しています。バッテリー駆動が可能なコンパクトボディと言うことで、アウトドアに持ち出しての利用も十分に考えられる機種ですから、万が一の雨降りにも安心感の高い防滴仕様はありがたいところですね。
2基をリンクさせてのステレオ再生もOK
両機種とも2台をリンクさせてのステレオ再生が可能なシステムになっています。1台だけでも360度自然に広がる音場が楽しめますが、2台をリンクさせてステレオ再生とすることで、より自然な立体感ある音楽を楽しめるようになります。
設置の自由度がとても高いスピーカーで、どんな場所に置いてもオールマイティに自然な広がり感ある音楽が聴けますが、設置の高さを少し取って耳の高さに近い場所に設置できると音のダイレクト感が高まるようです。
また、背面の壁に近づけると、立体感がよりはっきりと表れるようです。この辺りのチューニングも楽しいスピーカと言えそうですね。
SoundLink Revolve+のほうではこちらのモデルのみの取っ手を活用して、上の方にぶら下げたりした設置をすると、また一つ違った音の伝わり方になるようです。
別売りではありますが、スピーカー本体を置くだけで簡単に内蔵バッテリーの充電が行えるクレイドルも販売されます。
価格はSoundLink Revolveが27,000円、SoundLink Revolve+が37,800円と、本格スピーカーらしい価格にはなりますが、再生される音のクオリティを考えると十分に見合うお値段と言えるでしょう。
「いかにも」といった形ではない、存在感を主張しすぎないスピーカーを探している方にもぴったりの製品です。