スマートフォンのカメラしか写真を撮るのに使ったことがない人がこのカメラを見て実際に手にしたら、なんて巨大で重いカメラなんだ、と、間違いなく驚くことになるでしょう。
サイバーショットRX10M3は、最近のネオ一眼タイプのカメラの中でもかなり大柄で重いカメラになっています。
ただ、このカメラが一台あればほとんどすべての被写体の撮影をカバーできます。しかも、1型センサーの高画質で。
いろいろ全部詰め込んでみました、的なカメラ
このカメラの心臓部である、イメージセンサーと映像エンジンと呼ばれるデジカメの画像を処理するLSIには、同じソニーのコンパクトな機種である、RX100M4と同じものが搭載されています。
このカメラがRX100M4と大きく違うのは、搭載しているレンズ。なんと、35mm換算で24mmの広角から600mm相当の超望遠までをカバーする、かなり明るい高性能ズームレンズを搭載しています。
35mm換算で24mmというのは、一般的なスマートフォンのカメラよりも一回り以上広いエリアを一枚の写真の写し込むことが出来ます。広大な風景の撮影や、狭い室内での撮影に適しています。
また望遠側の600mmになると野鳥の撮影にも使えますし、月を写せばクレーターもはっきりと分かる大きさに写し取ることが出来ます。
大きなイメージセンサーを搭載するカメラは被写体に近寄っての撮影は一般的には苦手なのですが、このカメラはかなり被写体に近づいて、小さなものもそれなりの大きさに写し取ることが出来ます。
これ一台あればほとんどすべてのシーンに対応可能な、かなりオールマイティに近いカメラと言える内容を持った機種です。
撮影の基本機能はRX100M4譲り
カメラの心臓部のパーツにRX100M4などと同じものを搭載していますので、撮影の時の基本機能はRX100M4譲りのものになっています。
すごく早く動くものも写し止められる超高速シャッターが使えたり、超スローモーション再生が出来るようになる動画撮影機能もしっかりと受け継がれています。
もちろん今流行の4K動画にもしっかりと対応。イメージセンサーの大きさから来る画質の余裕と表現力の高さが動画撮影にも活きそうです。
レンズはカメラファンなら誰しもが憧れるドイツの「ツァイス」ブランドの、とびきり高性能なレンズを使っています。すごく設計や生産が大変なとても高いスペックのレンズなのですが、きっとこのカメラならば広角側でも望遠側でもすごく締まったいい写真が撮れるはずです。
気になるのはお値段?
さすがにここまで高性能なパーツを組み合わせるとカメラの価格はどうしても高くなります。特にレンズは性能分は確実にコストがかかってしまうところですので、このカメラの販売価格はかなり気合いを入れないと手を出しにくいお値段にはなっています。
ソニーの直販サイトでは、税込みではほぼ18万円のプライスタグがつけられています。
ですので誰もが使えるカメラという訳ではありませんが、1型センサーがもたらす高画質とも相まってほとんどすべての被写体にこれ一台で対応できる、そういう観点から考えるとコストパフォーマンスはかなり高いカメラに仕上がっている、とも考えられるカメラです。
使い途によっては、どのジャンルのカメラよりも優れた一台になる可能性を秘めたカメラです。