Cerevoからちょっとユニークな機能を持つアクションカムが登場しました。メーカーのうたい文句は「スポーツ時の計測データを可視化できる」です。
今回はこの新型アクションカムをご紹介します。
アクションカム自体は普通のスペック

REC-1は細長いちょっと特徴的な形のボディーのアクションカムに仕上がっています。ヘルメットなどの横に付ける際にはちょうどいい形になっていると思いますが、胸などに取り付けるのにはちょっと向かない形でしょう。
IPX4相当の防滴性能を持っていますが、パナソニックのウェアラブルカメラのカメラ部よりは二回りぐらい大きい感じでしょうか。
動画の録画能力としては、フルHD解像度で毎秒60コマの動画の撮影が可能です。動画の圧縮形式は一般的なMPEG-4 AVCとなっています。
イメージセンサーは4Mピクセルのものを搭載。
本体には電源ボタンと撮影スタートボタンしかないシンプルなデザインになっています。
カメラ本体にはGPSセンサーを搭載していて、移動経路のログを取る機能があります。
また、Wi-Fi機能を備えていてスマートフォンとの連携が可能。スマートフォンの画面にライブビュー画像を表示することが出来ます。カメラ側の細かな設定もスマートフォン側から行う仕組みになっています。
ただし現時点では、スマートフォン側の専用アプリはiOS向けにのみ提供されています。残念ながらAndroidOS端末では利用できません。
動画を記録する媒体はマイクロSDカードです。
REC-1のユニークな部分、追加のセンサー
REC-1がこのカメラらしいユニークな部分となるのは、実はカメラ本体ではありません。別筐体の複数のセンサーを搭載したオプションが付いているのです。このセンサーには、6軸の加速度センサー、角速度センサー、気温、気圧、磁気センサーまでを搭載しています。
カメラと一緒に使うことでスポーツをしている様子を撮影しつつ、その際の選手の動きなどを一緒に記録することが出来る仕組みです。
使い方と一例として、スポーツカーのサスペンションにセンサーユニットを設置する方法が紹介されています。これによりサスペンションが実際の走行でどのように動いていたのかの記録も可能になります。スポーツ走行での遠心加速度などもしっかりと記録可能です。
また、同時にサスペンションの動きが撮影できる場所にREC-1本体を設置しておけば、記録映像とともに各種データの取得も可能になるわけです。
趣味レベルで加速度等のデータを記録する面白さ以外にも、本格的な業務上の利用も想定したカメラに仕上げてきたようです。
動画と各種センサーからのデータの同期には専用ソフトを使用
Windowsパソコンで動作する専用ソフトを利用することで、REC-1で撮影した動画にセンサーユニットで記録した各種データをオーバレイして表示することが出来るようになっています。タイミングあわせは、録画開始時にセンサーユニットのLEDの点滅を撮影しておけば、このソフトで自動的に同期を行なってくれます。
また、データをオーバーレイした画像を動画データとして書き出す機能も搭載されています。
スポーツシーンの動画に加速度などのデータを付けた形で、動画共有サイトに公開したりすると、なかなか楽しい映像の共有が出来そうです。
実際どの程度の精度までのデータの取得が行えるのかは、実際に製品を使ってみるまで分からないかもしれませんが、今までのアクションカムとはひと味もふた味も違った活用も可能になりそうです。
著者が個人的にちょっと面白い、というよりは矛盾するような仕様かな?と思ったのは、カメラと連動するアプリはiOSなのに、パソコン側で動画とデータの同期を取るソフトはWindows版のみ、という部分ですね。
トータルのソリューションとしては、統一性はあまり考えていないのかもしれません。
日本市場を考えると、スマートフォン分野ではiPhoneシリーズが圧倒的に強く、パソコンではいまでもWindows系がメジャーと言うことで、現実的な判断とは言えそうです。