この製品もソニーの新しいAV製品の思想である「Life Space UX」に基づいて開発が行なわれたものです。一見ちょっと変わった形のLEDライトですが、LEDライトとしての機能だけではなく、Bluetoothスピーカーの機能も持っています。
従来製品としてソニーには同じ発想で作られたLSPX-100E26という機種がありましたが、様々な機能を追加する形で、LSPX-103E26ではLEDライトとしてもBluetoothスピーカーとしてもパワーアップが図られています。
今回はこのちょっと変わった製品、LSPX-103E26をご紹介します。
暮らしの空間に溶け込むAV機器
ソニーのLife Space UXの発想では、AV機器がその存在を主張して生活の空間に「デン」と鎮座するのではなく、今ある空間の雰囲気を保ったままオーディオやビジュアル系の機能を埋め込ませていこう、という観点で製品が開発されています。今回ご紹介するLSPX-103E26はその最も象徴的な製品と言えるかもしれません。一般的なE26と呼ばれるタイプの、白熱電灯などをねじ込む口に取り付けられるタイプのLEDライト兼、Bluetoothスピーカーとなっています。
一度設置してしまえば一見どこにもAV機器がないように見えるのに、住空間に音楽を加えることが出来るようになります。音楽を聴くために、どこか構える必要が一切なくなる、と言えるかもしれません。
LEDライトとしても機能強化
従来機種のLSPX-100E26では発光する色合いを変化させることが出来ませんでしたが、LSPX-103E26のほうは発光色を192色から選択することが出来ます。また、音楽に合わせて色合いが変化するモードがあったりと、エンターテインメント性も追加されています。明るさも全光束で500ルーメンと、従来の360ルーメンからパワーアップ。明るさの調節は32段階で行なうことが出来ます。
そして何気にすごいのはこの製品、スピーカーがLEDライトの前面に設置してあるにもかかわらず、明かりを点灯した際に、スピーカー部分が作る影が落ちることがほとんどないことです。ライト正面でもムラのない配光が実現されています。
もちろんスピーカー機能もパワーアップ
上に書いた音楽に合わせて色彩の変化する機能もそうですが、その他の機能もしっかりと強化されています。肝心の音質面では、LEDライト内部の空間すべてをスピーカの共鳴箱として利用できるようになっていたり、スピーカーユニットの最適化が進んで、音質が強化されています。また、2つのLSPX-103E26を利用することでステレオ再生も可能になりました。
スリープタイマーは5分刻みで5〜180分の間で設定可能。Android端末とペアリングすれば、目覚まし時計代わりのウェイクアップタイマーも利用できるようになります。
腰を据えて本気で音楽を聴くための機種ではないが
Bluetoothスピーカーではありますが、ソニーならではの高音質方式のLDACには対応していません。もしかしたらこの点が、このスピーカーの性格を端的に表しているかもしれません。本気で音楽を聞き込むために向き合う、というタイプのスピーカーではないと言うことです。普通の住空間に音楽のエッセンスを加える、的な、BGMを流すための機器と考えてつきあうのが正しいガジェットと言えそうです。