オリンパスのミラーレス一眼には、かつてのフィルム時代の一眼レフ、OMシリーズのイメージを受け継ぐOM-Dシリーズと、ファインダー部の盛り上がりを持たず、よりデジカメらしい外装を持つPENシリーズの2ラインがあります。
そのPENシリーズの中で、電子式のファインダーを搭載しつつコンパクトな本体サイズにまとめ、クラシカルなカメラらしい、メカっぽいデザインとしたカメラがPEN-Fです。
今回はオリンパスPEN-Fをご紹介します。
伝統の名前
一眼レフのOMシリーズもオリンパスの由緒あるネーミングですが、PEN-Fもまたオリンパスの伝統の名機の名前を受け継いだ機種です。先代のPEN-Fは「ハーフサイズ」という、35mmフィルム1コマに2コマ分の写真が撮れる、独特のフォーマットのカメラでした。
そして一般的な一眼レフのようなファインダー部の盛り上がりを持たないフラットな形をしていながら、実はファインダーは一眼レフの構造をしていたというオリジナリティのあふれる名機でした。今でも中古市場ではかなりのお値段で取引されています。
今のPEN-Fのほうは、先代のPEN-Fのデザインテイストを受け継いだとてもカメラらしい外見を持つミラーレス一眼です。
電子式ファインダー搭載
PEN-FはほかのPENシリーズと同じようにコンパクトな本体ですが、高解像度の電子式ファインダーを搭載していることが特徴の一つです。
ファインダーをのぞき込む形で撮影を行なうと、より被写体への集中度が高まって写真を作り上げる感触をさらに楽しむことが出来ます。
また、目の周りをファインダーにくっつけることから、両手の他にもう一点カメラを支持する点ができますので手振れもしにくくなります。
オリンパスのミラーレス一眼で最高画質
オリンパスのミラーレス一眼などが採用している「フォーサーズ」という規格では、しばらく最高画素数が約1600万に留まってきましたが、PEN-Fではついに画素数が約2000万まで向上しています。
オリンパス独自の高解像度写真の撮影機能、ハイレゾショットも搭載していますので、PEN-Fが今のオリンパスの最高画質のカメラとなっています。
実際に写真を使う上では1600万画素でも十分以上の解像度があるのですが、他の特性を落とすことなく画素数を増やせるなら画素数はいくらあっても困るものではありませんので、画素数が増えたことは歓迎して良いと思います。
ただ、撮影した画像のデータのサイズはどうしても大きくなります。その部分には注意が必要ですが、今はSDカードなども価格が非常に下がっていますので、思い切って大容量のものを入れてしまうのも一つの手です。
オリンパスらしさの出た一台
フィルムカメラの時代からオリンパスのカメラはコンパクトさがウリの一つでした。
それがデジタルカメラになってからはもう一つ活かされていない感覚があったのですが、OM-Dシリーズが世に出て以降、オリンパスが自社のイメージをやっと活かし始めた気がします。もちろんPEN-Fでもその良さが前面に出います。
フォーサーズシステムは特に望遠レンズでシステムのコンパクトさが引き立つカメラになっています。また、新しい規格の分、非常に優秀なレンズも多いカメラシステムです。
スマートフォンや携帯電話のカメラに不満を感じたら、本格的なカメラに乗り出すための1台としても最適なカメラの一つと言えると思います。