まさかの「低画素数」デジカメ登場。カシオの新Outdoor Recorder

スマートフォンのカメラも含め、未だにデジカメの世界には画素数が多ければ多いほど画質が良い、性能が良い、という風潮があると思います。


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画質の「質」の面などよりも、何より分かりやすい具体的な数字を上げての売り文句に出来るのが画素数とも言えますから。



ですが実際の写真の「品位」という観点では、無理に画素数を増やしすぎたデジタルカメラでは逆に品位が低下してしまうケースがあります。



また、同じイメージセンサーのサイズならば画素数が多ければ多いほど、基本的には「高感度に弱い」センサーになります。つまり、暗いところでの撮影に弱いカメラに仕上がりやすくなります。



未だ画素数競争的なものが続くデジタルカメラの世界で、カシオがかなり大胆なカメラを投入しました。なんと、「わずかに190万画素しかない」センサーを搭載したコンパクトデジカメです。



使用目的を大胆に絞り込むことで英断とも言えるセンサーを採用するに至ったカメラですが、今回はこのコンパクトデジカメの世界では異端児中の異端児とも言えそうな新機種、
カシオの「Outdoor Recorder EX-FR110H」をご紹介します。


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高感度特化、暗所撮影特化カメラ

Outdoor Recorder EX-FR110Hは撮影の目的をほぼ暗がりでの撮影に絞り込んだようなカメラになっています。



静止画撮影のデジタルカメラ向きのセンサーではなく、元々はハンディーカムなどのムービーカメラ用に作られたと思われる画素数の少ないイメージセンサーを使うことで、コンパクトデジカメとしては異例なほどの高感度対応をはたしています。



設定可能な最高感度は「ISO51200」。35mmフルサイズのデジタル一眼レフと肩を並べるレベルの高感度が使用可能になっています。



搭載しているセンサーのサイズなどを考えると、さすがにISO51200の設定では「緊急用」の画質になることが予想されますが、それでもこの感度が使えること自体が画期的です。



住宅地用の明るさが抑えめの街灯だけで、十分な明るさの動画が撮影可能になるはずです。また、製品紹介では、ナイトサファリなどの撮影も可能とのアナウンスが行われています。


犠牲にしたものは解像度

Outdoor Recorder EX-FR110Hが搭載したイメージセンサーは約190万画素のもので、撮影できる写真も動画も、最高解像度はフルHD解像度(1,920 x 1,080ドット)までとなります。



最近の2000万画素クラスのイメージセンサーを搭載したカメラでは、横幅5,000ドット以上の極めて高解像度の写真が仕上がります。



それと比べてしまうと、このカメラで撮れる写真は解像度の点ではまったく比較にならない「低解像度」の写真と言うことになります。



2L版ぐらいまでの印刷は大丈夫だと思いますが、A4ぐらいまで大伸ばしにするとアラが見え始めるレベルの解像度でしょう。



逆にblogやSNSに貼り付ける目的で利用するには、データのサイズも小さく扱いやすい写真になります。


デジタル一眼レフなどに迫る画素の大きさ

デジタルカメラの感度や高感度に設定したときの画質の善し悪しは、主にイメージセンサーの画素一粒の大きさが効いてきます。後処理をいくら頑張っても、イメージセンサーの画素1つ1つが集められる光の量が大きなセンサーにはかないません。



Outdoor Recorder EX-FR110Hの使うセンサーはコンパクトデジカメで使われるサイズとほぼ同じ小さなものですが(1/2.8型)、画素数が極端に少ないために画素1粒の大きさは大型センサーを搭載するカメラに匹敵するものがあります。



APS-Cサイズで2,000万画素のセンサーだと、画素ピッチはだいたい4ミクロン。1型センサーで2,000万画素だと2.4ミクロンぐらいになりますが、Outdoor Recorder EX-FR110Hのセンサーはおおざっぱな計算で2.8ミクロンぐらいのサイズになります。



基本的な感度がとても高いことが予想されるわけです。


センサーの素性が良ければ低感度画質も良いかも?

解像度こそ低いものの、イメージセンサーの画素が大きなことがうまく活かされていれば、低感度での写真も品位の高いものが撮れる可能性があります。



明るさの明るいところから暗いところまで表現することができ、滑らかなグラデーションなども再現できるカメラに仕上がる可能性もあります。



その部分もちょっと気になるところですね。


他のカメラには撮れないものが撮れる唯一無二のコンデジ

Outdoor Recorder EX-FR110Hはカシオのその他のOutdoor Recorderシリーズと同様、カメラ部と液晶部が分離可能な極めてユニークなカメラです。耐衝撃性、防水・防塵性も備えたアクションカム的な性格も持っています。



これらと抜群の高感度性能を組み合わせることで、他のカメラでは絶対に撮れない写真、動画を撮れる可能性をもたらしてくれる極めてユニークなデジカメです。



カシオでなければ作れなかった一台かもしれませんね。

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