高性能なネットワーク関連製品を開発・販売しているネットギアから、また一つユニークな製品が登場します。
Wi-Fiルーター本体に「サテライト」と呼ばれる高機能中継器を組み合わせることで、とても広い範囲をカバー可能なWi-Fi環境を実現できる製品です。
製品名は「Orbi」。
ネットギアからの発表の前にAmazonで予約が開始されて話題となっていた製品です。
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価格は45,800円+消費税と、家庭用Wi-Fiルーターとしては飛び抜けて高価ですが、その分他の製品にはないユニークな機能を持っています。
今回はこのネットギアのWi-Fiルーター「Orbi」をご紹介します。
構成はWi-Fiルーター本体+「サテライト」
Orbiの基本仕様は、ブロードバンドルーターに最新の無線LAN規格IEEE802.11ac機能を載せた、Wi-Fiルーターです。Wi-Fiの方は最大1,733Mbpsのリンクアップ速度に対応。一般家庭向けとして販売されているWi-Fiルーターの中では、最高クラスの通信速度を誇ります。
Orbiの機能のユニークなところは、Wi-Fiルーター本体の他に「サテライト」となる無線LANアクセスポイントを持っているところです。
Orbiは5GHz帯の1,733Mbpsのバンドを2つ持っていますが、そのうち1つは本体とサテライト間のリンクのために専用で使われる仕組みです。
サテライトは単純には無線LANの中継器のようなイメージですが、Orbiではサテライト側を単なる中継器としては使っていません。
Wi-Fiを利用している端末が移動して、電波の守備範囲が親機側からサテライト側に変わった場合、端末との通信を親機からサテライトに自動で切り替える(ローミングする)仕組みを備えているのです。
Wi-Fi経由でネットを利用するユーザーは、親機につながっているのかサテライトにつながっているのか、何も意識する必要がありません。
これにより、親機とサテライト側の組み合わせで、最大約112坪もの範囲をカバーできるWi-Fiエリアを作ることが出来るようになっています。
親機、サテライト間は「仮想的な有線接続」
親機とサテライトの間は1,733MbpsのWi-Fiで接続される仕組みですが、ネットギアはその部分の接続の安定性にも大きな自信を持っているようで、「仮想的な有線接続」と呼んでいます。この高速リンクにより、ネットを使いたい端末が親機に接続していてもサテライトにつながっていても、遜色のない安定した高速の通信を行えるようになっています。
有線LANの利用も考慮済み
ルーター本体にはギガビット対応の有線LANポートが3つ、サテライト側には4つ用意されています。有線LANで本格的な利用を行うこともしっかりと考慮した設計になっています。
サテライト側にも複数の有線LANポートが備えられていることから、フレッツ光などで光ファイバーを引き込める場所と、実際にパソコンを利用したい場所が離れていて配線が困難な場合にも、便利にネットが利用できる構成になっていると言えそうです。
価格は家庭用機器としてはかなり高価
非常に高機能なWi-Fiルーターシステムとなっているだけに、価格の方はかなり高価です。むしろ小さな事業場向けのビジネス製品、と考えた方が良いレベルかもしれません。ただ、その分もたらしてくれる機能のほうはかなり高いものがあります。
広い範囲を一つのSSIDでカバーしてくれて、本体とサテライト間をシームレスに結んでくれる機能はとても魅力的だと思います。
お手元のWi-Fiシステムに不満を抱えている方は、検討に値するシステムの一つと言えそうです。