スマートフォンと連動して絵本の読み聞かせが楽に行えるガジェットが、クラウドファンディングのKiskstarterで出資を募集しています。
2017年1月現在このプロジェクトも進行中で、目標額の2万ドルを大幅に超える約33万ドルを集めゴールに到達しています。
スマートフォンとの連動と言うことで、いわゆるハイテクな機能を使ってのガジェットと思いきや、中身の方は意外とローテクと言いますか、アナログな仕組みになっているようです。
今回はとてもユニークな絵本プロジェクター「Moonlite」をご紹介します。
絵の部分は写真のスライドプロジェクターのようなもの?
Moonliteのプロジェクトページの絵の投射の部分の説明には「full HD」の記載があって、デジタルな画像でのフルHD解像度、1,920 x 1,080ドットのことかと一瞬思います。ですが、どうもそのあとの記載やMoonliteの形などを見ていくと、full HDではなく「full color HD」という表現のほうが正しそうな感じです。
言葉自体も「フルカラーの画質の高い絵柄の投射が可能」という意味で使われていそうです。
Moonliteには、絵本のページを恐らくカラースライドフィルム的なもので記録したディスクがついてきます。これをスマートフォンのカメラ用のライトを点灯させて投影する、という、画像部分に関してはアナログチックな方法が取られていると思います。
デジタル画像のシャキッとしたシャープさはなくなると思いますが、逆に絵本らしい柔らかな雰囲気は出しやすくなる仕組みになっていると思います。
ローテクだけどスマホアプリと連動
絵本の投影の部分はとってもローテクな感じですが、ここから先がMoonliteの本領発揮的な部分になります。絵本のページを記録しているディスクを回転させるとスマートフォン側のMoonlite専用のアプリと連動して、スマホの画面に絵本の各ページの文章部分が表示される仕組みになっているのです。
また、投影したページに適した効果音を出すためのボタンもMoonliteのアプリの画面に設置される仕組みになっています。
絵本のページの投影の部分はすごくアナログな仕組みですが、それとスマホアプリが連動して読み聞かせをすごく楽に出来る仕組みを作っているところは、デジタルガジェットらしい機能性を感じさせてくれます。
面白い切り口からアナログとデジタルを融合させたガジェットですね。

絵本を変えるのはディスクの交換で
Moonlite本体と絵本の絵柄などを記録したディスクは取り外すことが出来ます。このディスクを交換することで、別の絵本を読むことも出来るようになっています。全部デジタルデータにしてスマートフォンに放り込んだりしないあたり、こういったところもどこかアナログ的な面白い使い方ですね。
対応OSはiOS、Android
現在のところMoonliteアプリが対応するスマートフォン用OSはiOS、Androidとなっています。どちらも細かなバージョンまではプロジェクトのページには記載がありません。また、絵本の投影のためにスマホ本体のカメラのライトを使っているはずですので、使えるスマートフォンにも限定があります。
現在のところは、iPhoneは6、6 Plus、6S、6S Plus、7、7 Plusのみの対応。AndroidではサムスンのギャラクシーS6とS7だけに対応しています。
「出資額が20万ドルに到達したら対応機種を増やすと約束します!」との記載があって、実際に2017年1月現在約32万ドルの出資を集めましたので、その他の機種への展開も期待したいですね。
スマートフォンというデジタルガジェットを利用しながら、どこか暖かい雰囲気の絵本読み聞かせを可能に出来るMoonlite、少し方向性の違うガジェットとしてチェックしてみても良いかもしれません。