NECの新型LAVIE Hybrid ZEROが、また13型液晶搭載ノートパソコンの軽さの記録を更新しました。今度は脅威の769gです。
この機種の元になったLAVIE Zを使っている知り合いがいて、本体を持たせてもらったことがあるのですが、一瞬、中身が空っぽのモックアップかと思いました。それぐらいの驚くべき軽さだったのです。
現行世代のLAVIE Hybrid ZEROではそこからさらに100g以上重量を削ってきています。まさに驚くべき軽さ、としか表現のしようがない感じです。
今回は、769gという「異次元の軽さ」を実現したNECのモバイルノートパソコン、LAVIE Hybrid ZEROを紹介します。
まずはスペックから
新型LAVIE Hybrid ZEROはCPUが第7世代のCoreプロセッサに一新されました。エントリーモデルではCore i3-7100Uを搭載。中位の機種がCore i5-7200U、上位機種はCore i7-7500Uを搭載します。エントリー機のCore i3-7100UでもCPUはデュアルコア構成で2.4GHzで動作しますから、一般的な用途には全て対応可能なパワーを持っています。
メインメモリは4GBまたは8GB。ストレージはSSDで128GBまたは256GBとなります。
下位機種はバッテリー容量が少し削られていて、そのおかげで最軽量の769gを達成しています。その影響はバッテリー駆動時間に表れ、約6.5時間までの動作になります。
これに対し、中位、上位機種ではバッテリー容量が大きく連続約10時間の駆動が可能になりますが、重量の方は約831gになります。こちらでも十分に軽いのですけれどね。
外部インタフェースはUSB3.0、USB3.1、HDMI端子などを備えていますが、有線LANポートは搭載していません。使い途によってはこの部分はちょっとチェックをした方が良いかもしれません。
フットプリントはほぼA4用紙大の305mm x 205mm。液晶側の額縁部分がすごく細くなった関係で、設置面積を1割減らすのに成功しています。
厚さは16.9mmで十分に薄いのですが、今はもっと薄いノートPCが出ているために、あまり目立つ数字ではなくなっています。
価格はエントリー機が16万5千円程度から、上位機種が20万5千円程度からのスタートになります。
薄くても強い
日本独特の通勤事情から、日本製のモバイルノートパソコンはどれもとても頑丈に出来ているのが特徴の一つです。ビジネスバッグに入れて「満員電車」に持ち込む可能性がそれなりにありますから。
このため多くのモバイルノートパソコンは上に人が乗れるぐらいの耐圧性を備えています。LAVIE Hybrid ZEROも、面荷重150kgfをクリアする作りになっています。
ストレージがSSDになったり重量が減っている部分は、落下に対する強度の面では非常に有利に働く部分でもあります。
さらに2in1
新型LAVIE Hybrid ZEROの凄さは、通常なら重量増につながるフィチャーのフリップ型の2in1 PCともなっている部分です。Hybrid ZEROは液晶部分が360度キーボードの裏側まで回り込むフリップタイプの2in1ですが、このタイプはヒンジ部分に工夫が必要でそこが重量増につながるのです。
通常、キーボード部を分離できないタイプの2in1はどうしても重量が重めで、だいたい1.2kg程度以上の重さを持つ機種が多くなっています。
この重量になると、タブレットPCとして使うには少々重すぎる感じになります。ですが、Hybrid ZEROならばキーボードを付けたままでも769g〜831gのとても軽い状態で使えます。
ちなみに、マイクロソフトのSurface Pro 4の本体のみの重さが766gですから、キーボードが付いた状態でもLAVIE Hybrid ZEROの最軽量モデルの重さは、Surface Pro 4の本体のみに匹敵する軽さ、と言うことになります。
液晶サイズはHybrid ZEROのほうが一回り大きいですから、感触的にはむしろHybrid ZEROのほうが軽く感じられるぐらいかもしれません。
最軽量の座争い続く?
この機種が発表される直前に、実は富士通からも最軽量をうたう機種が世に出ています。そちらは最軽量モデルを777gとして発表を行なったのですが、わずか1ヶ月程度で最軽量の座をHybrid ZEROに奪い返される形になりました。
ですがその後、富士通ではその機種の重量の再計測を行なってみたら、実は重量は「761g」だった、との発表も行なったりしています。
まだ最軽量の座を巡っては一悶着があるかもしれない状況ではありますが、実際に使うユーザーにとっては、ここまで軽くなっていると何グラムかの差はもうほとんど意味はないと思います。
NEC、富士通の両機種とも一長一短がありますから、ユーザーはどちらが自分に合っているのか、スペックを良くチェックして適した方を選択すると良いでしょう。