普通に考えるとまったくIT系のガジェットには縁のなさそうなドンキホーテから、驚きの安さの2in1パソコンが登場しました。
少し前から「ジブン専用タブレット」のブランドで、やはり低価格のAndroidタブレットを販売していましたので、その流れの延長にはあるのですが。
スペックの方はWindows 10マシンとしてはミニマムなものですが、やはり驚くべきはその価格。税別19,800円を実現しています。
今回はこのドンキホーテの低価格2in1 PC「ジブン専用PC&タブレットKNWL10K-SR」をご紹介します。
スペック
まずはジブン専用PC&タブレットKNWL10K-SRのスペックをご紹介します。CPUにはATOM x5-Z8300を搭載。ATOMシリーズとしてはほぼ最新のチップになります。定格1.44GHz駆動のクアッドコアCPUで、ブースト時には最大1.84GHzで動作します。
CPUに統合されている画面描画用のプロセッサ、GPUはインテルHDグラフィクスで実行ユニット(EU)が12個のものが採用されています。
メインメモリは2GB、ストレージはeMMCタイプの32GBのSSDが搭載されていて、Windows 10を動かすには最低限のスペックになっています。
データを色々と入れるには心許ないSSDの容量ですが、マイクロSDXCスロットは装備していますので、そちらに大きなデータを逃がすことは出来るようになっています。
本体にマイクロUSBコネクタが一つ、キーボードをドッキングさせるとそちらにフルサイズのUSB2.0コネクタが2つついています。
外部に映像を出力するためのマイクロHDMIコネクタがあるなど、低価格のパソコンながら思いのほか拡張性のある構成になっています。
サイズは259.5mm x 179.3mm x 19.52mmで、重量はタブレット部が約580gにキーボード部が約600g。ドッキングさせたときには1.2kg弱の重さになります。
液晶はきちんと視野角の広いIPSタイプが採用されているところは立派です。解像度は1,280 x 800ドットと限定的ではありますが、10.1型液晶のサイズと価格を考えると妥当な解像度かもしれません。
Windows 10は64bit版を搭載
OSはWindows 10 Homeエディションとなっていますが、メモリ使用量の観点ではちょっと不利な64bit版を採用しています。搭載メモリが2GBのモデルだけに、32bit版の方が適しているはずなのですが。Office Mobileも最初から搭載していて、ストレージの空き領域は17GBちょっと。Windows 10の大規模アップデートのことも考えると、大きなアプリやデータを入れられるような状態ではありません。
やはりこのPCを本格的に使うならば、ある程度容量のあるマイクロSDカードを用意する必要がありそうです。
バッテリー駆動時間は上々
CPUに非常に電力効率の良いATOMシリーズのチップを使っているだけはあって、バッテリーの持ちの方は非常に良くなっているようです。ドンキホーテのスペックシート上は6時間程度の駆動時間となっていますが、通常の使い方であればこれを大きく超える駆動時間が期待できます。
出来ることは限られるけれども
CPUがローパワー用途向けで電力効率に特化したATOMシリーズであること、メインメモリが2GB、ストレージが32GBとミニマムであることもあって、このパソコンで出来ることはどうしてもある程度限定がかかります。1台目のパソコンとしてこれで何もかもを賄うような使い方には向いていません。
ですが、Webの閲覧、ネット動画の視聴、オフィスソフトで簡単な文書の作成、ブラウザゲームや描画負荷の軽いゲームと言った用途であれば、このマシンでも十分に対応することは出来ると思います。
そしてなにより税別2万円という価格のインパクトは大きいですね。
どこにでも気楽に持って行けるモバイルパソコンがあると、生活の色々な部分がガラッと変わる可能性もあります。使い途に「期待しすぎない」、2台目として好適なパソコンの一台かもしれませんね。