先日、Qwertytoysからタイプライターを模した形のBluetoothキーボードが発売されましたが、キートップ部分はそれにそっくりなキーボードが、恵安から発売されました。機能と外見をすごく絞り込んだ形で、実用性という点ではこちらの方が上かもしれません。
今回は2機種目のタイプライターチックなキーボード、恵安のKFK51Nを紹介します。
テンキーレスのキーボード部分だけに絞り込み
Qwertytoysの発売したタイプライター風キーボードQWERTYWRITERは、タイプライターの手動の紙送りであるプラテン風のノブや(飾りで実際には動かない)、実用性には若干疑問が残るものの、キーボードマクロ登録も可能なリターンバーが付くなど、よりタイプライターらしい外見を追求した機種でした。その分、お値段も張ってしまうのが難点でしたが、今回ご紹介する恵安のタイプライター風キートップを採用するキーボードKFK51Nは、タイプライター風味の部分をキートップに絞り、他の部分を潔くバッサリとカットしてきました。このためテンキーレスであることも相まってかなりコンパクトな、ミニマムのサイズのキーボードに仕上がっています。
また、QWERTYWRITERはBluetooth接続のキーボードでタブレット用のスタンドなども備えていましたが、この部分もこのキーボードでは見事に割り切られており、ごく普通のUSBインタフェースの有線接続のキーボードとなっています。
こういった潔さが価格に結びついていて、税込み1万円を切る価格で入手が出来るようになっています。
メカニカルスイッチ採用キーボード
このキーボードもタイピングの際のクリック感に優れる、メカニカルキースイッチを採用していることが特徴です。残念ながら使われているスイッチはメカニカルキースイッチの本命Cherry社製のものではなく、中国製の互換品Kailh製のものとなっています。また、スイッチの種類もQWERTYWRITERとは異なり、少しクリック感の弱い通称「茶軸」のスイッチが採用されています。
バックライト搭載
KFK51Nはバックライトを搭載していますが、キートップ周りのフレームがないのでバックライト用のLEDがむき出しの外観になっているのがちょっとユニークです。バックライトはあるもののキートップを光が透過しない作りですので、暗いところではキーの位置は確認できてもキートップの刻印は読みにくそうです。
競合製品とはならないかも?
KFK51Nをじっくり見てみるとキーボード部のみに絞り込んだ形をしているため、全体のイメージは結構QWERTYWRITERとは異なる印象になっている感じです。タイプライターを模したキーボードと言うよりも、いわゆるスチームパンクの雰囲気を醸すキーボード、と言った方がいいような気がしてきました。少し薄暗い部屋でバックライトをつけた状態で利用すると、よりその感が強まりそうな気がします。
キースイッチは互換品とはいえ定評のある製品ですので、タイプ感の方はかなり快適なことが予想できます。ちょっと他の人とは違うキーボードを使ってみたい方には、また面白い製品が出てきたようです。