AndroidOSの次期メジャーバージョンアップ(バージョン8.0?)では、ソニーが開発したハイレゾ音源に対応可能なBluetoothの音声伝達コーデックである「LDAC」がOS標準で搭載される予定になっています。
これを睨んでの製品展開なのか、はやくもラディウスがLDACに対応するBluetoothイヤフォンを投入してきました。積極的にハイレゾ音源対応を進めてきたラディウスらしいスピード感と言えるかもしれません。
今回はラディウスのネックバンド型ハイレゾ対応Bluetoothイヤフォン、「HP-BTL01」を取り上げます。
まずはスペック
HP-BTL01最大の特徴は、やはりBluetoothの音声コーデックにLDACを取り込んできたことでしょう。据え置き用のオーディオ製品ではソニー以外でも少しずつLDACを採用する製品が増えてきていますが、Bluetoothイヤフォンとしてはこの製品がソニー以外では初のLDAC対応製品になったはずです。
Bluetoothの一般的なコーデックはCDクオリティの音源データにまでしか対応できません。また音声の圧縮率が高めで、高音質と言われるaptX方式でもビットレートは350kbpsほどです。
これに対しLDACは24bit/96kHzまでのハイレゾ音源データに対応でき、データのビットレートも最大990kbpsまで利用可能です。
LDACでもロスあり圧縮を行なうため、完全にハイレゾ音源の音質を伝えきることは出来ませんが、十分「らしさ」は出せる仕組みになっているようです。
イヤフォンのドライバーは、直径8.6mmの振動板を持つダイナミック型を採用。自然な音の広がり感と厚い低音の再生能力が期待できます。
実際にラディウスらしいパワフルな再生が出来るチューニングになっているようです。
バッテリーでの連続再生時間は最大約7時間。充電は約2.5時間で行えます。
LDAC以外のコーデックはBluetooth標準のSBCと、比較的高音質で対応機器の多いAACに対応しますが、aptXやaptX HDには対応しません。
実は使いやすいかもしれないネックバンド型
今Bluetoothイヤフォンで一番ホットな製品は、多分間違いなくAirPodsのような完全ワイヤレスタイプでしょう。ただ実際に使うシーンを考えると、ネックバンド型の方が気楽に利用できるかもしれません。ネックバンド型のメリットは、イヤフォン使用の途中で一時的にイヤーピースを耳から外したときに、イヤーピースの行き先を気にする必要が全くと言っていいぐらいにないことです。
耳から外したらそのままぶら下げておけばOK。
完全ワイヤレス型で起こる可能性のある、イヤーピースが行方不明になってしまう心配をほとんどする必要がありません。
また、バッテリーも大きめのものを内蔵できますので、連続稼働時間が長くなるのもメリットの一つですね。
HP-BTL01では内蔵ヘッドフォンアンプで低音のブーストも可能になっていますが、このような追加機能も搭載しやすくなっています。
価格はやや高めながら
音楽を本格的に聴くために、音質方向に振ったタイプのBluetoothヘッドフォンの中でもHP-BTL01は少し高めのプライスタグがついています。価格は2万円程度になると思われます。
ただ、LDACを採用していることもあり、従来のBluetooth接続のイヤフォンを超える音も期待できる製品に仕上がっていると思います。
iPhoneシリーズのLightningコネクタ直結型イヤフォンなどで音質面にも定評のあるラディウス、この製品でどんな音を聴かせてくれるのかちょっと楽しみです。