↑画像をクリックするとAmazonにジャンプします。
iPhone 7ではイヤフォンジャックが廃止となり、イヤフォンを使って動画の音声を聞いたり音楽を聴いたりするためには、付属のLightningコネクタからイヤフォンジャックへの変換アダプタを利用するか、Bluetooth接続のイヤフォンを使用することが一般的な対応になると思います。
ラディウスのLightningコネクタ直結タイプのイヤフォンのような製品もありますが、まだまだ数も少なく、一般的とは言いにくい状況です。
そんななかで注目度が高まっていきそうなのが、Bluetoothのヘッドフォン・イヤフォンではないでしょうか。
スマートフォン本体との間を邪魔になりがちなケーブルで結ぶ必要のない便利性、自由度の高さは、やはりとても魅力的なものがあります。
今回は非常にユニークな形状ながらとても合理的と言える設計を行っている、LG製のBluetoothイヤフォン、「HBS-1100」をご紹介します。
「ネックバンド型」という選択
LGのHBS-1100は非常にユニークな形をしています。イヤーピースを収納した状態だと、これがBluetoothイヤフォンだと気づく人の方が少ないかもしれません。本体は首にかける形の、ネックバンド型をしています。この中に各種電子部品やバッテリーなどを内蔵していて、そこからワイヤーが出る形でイヤーピースにつながっています。ネックバンド型の本体を首にかけておけば、イヤーピースをいつでも耳から外しても大丈夫。
完全ワイヤレス型のAirPodsのようなイヤフォンも見かけ上とても便利そうに見えますが、耳から外したあとはケースに戻したりポケットに入れたりするなど、イヤーピースの行き先を考えておかないといけません。
ですがHBS-1100なら、イヤーピースはいつでも耳から外してぶら下げておけます。
音楽を聴く場合のBluetoothイヤフォンの弱点を補強
しっかりと音楽を聴くことを考えると、Bluetoothイヤフォンには肝心の音質面での弱点がありました。Bluetoothでは無線で通信できる通信の速度がかなり低く抑えられているため、一度にたくさんの情報量を伝えきることが出来ません。音声もMP3やAACと同じように、情報量を削る形で圧縮してやりとりが行われます。
今までのBluetoothではもっとも音が良いとされるaptX方式でも、データ量は350kbps程度と言われていました。
また、最近話題になっているハイレゾ音源に対応可能な音声の圧縮方式もなく、本当にいい音で音楽を聴くことはちょっと難しいという弱点がありました。
LGのHBS-1100では、aptXを開発しているクアルコムが、ハイレゾ音源にも対応可能な圧縮方式として新たに開発した「aptX HD」を採用しています。
aptX HDでは24bit/48kHzまでのハイレゾ音源に対応可能で、音声のデータ量としても576kbpsを割り当てていて、従来の圧縮方式よりもかなり良い音での伝送が可能になっています。
ソニーが独自に開発した「LDAC」と呼ばれる、やはりハイレゾ音源対応の音声の圧縮方式よりも若干スペック面では落ちるのですが、クアルコムが開発した、という部分はある程度大きな意味を持つ可能性があります。
LDACのほうが市場への投入ではかなり先行しているのですが、採用している製品は今のところソニー製品だけで、本格的にメーカーの動きが始まるとaptX HDが逆転する可能性もあります。
音質面はあのHarman Kardonが監修
パソコンの内蔵スピーカーの音のチューニングなどにも参画している、オーディオメーカーのHarman Kardonがこの製品の音作りも監修を行っています。再生用のデバイスがバランスドアーマチュアのモジュールに変更になったこともあり、より繊細な音の表現も可能になっています。aptX HDの採用とも合わせ、Bluetoothイヤフォンながら音質面でも期待の持てる製品です。逆に通話用に使うだけではもったいないと言えるレベルの製品に仕上がっています。
使い勝手の点では、ワンタッチで耳から外したイヤーピースのケーブルを巻き取って格納する機能も付いていて、収納時にはイヤーピースがぶらついたりしない優れた構造を実現しています。
ただ、Amazonでは正規品が2万4千円程度と少々高めのお値段が付いているのと、aptX HDに対応する機器が今はまだLGのスマートフォン1機種だけに留まるところが気になるところではあります。
もちろん、aptX HD以外の音声伝達方式にも対応していますので、どのBluetooth対応機器とも接続して利用することが出来ます。ユニークなデザインとそこからもたらされる便利性はホンモノと言える製品です。