日本HPはモジュールを積み重ねることで機能拡張が可能な、非常にスタイリッシュで小型のPCである「HP Elite Slice」を発売することを発表しました。
プレスリリースでは1月10日より順次発売とのことですが、現在HPの直販サイトでは、2月中旬からの対応となっているようです。
今回はこのユニークなフィーチャーを持つパソコンをご紹介します。
スペック
HPのElite Sliceはサイズ面でも非常にコンパクトな仕上がりになっています。基本となる本体のサイズは、165mm x 165mm x 35.5mmで1.05kg。非常に美しいデザインがされていますので、リビングで大画面TVのそばに置いても何ら違和感がないでしょう。
というよりも天板のHPのロゴに気づかない限り、これをパソコンだと思う人の方が少ないかもしれません。
デザインの方は、13型液晶で非常に薄い本体と美しいデザインを実現した同社のモバイルノートPC「Spectre 13」の流れをくむものです。
Elite Sliceの本体上面にデザインされたHPロゴも通常のHP製品とは別で、Spectre 13と共通となる素直にカッコイイ!と言えるロゴが採用されています。
パソコン自体のスペックとしては、CPUには第6世代のCoreプロセッサのデスクトップ向け省電力シリーズが搭載されます。
定格2.5GHz動作でクアッドコアのCore i5-6500Tまたは、定格2.8GHz動作でクアッドコアのCore i7-6700Tが選べます。小型筐体ながら、リアルクアッドコアのCPUを搭載して、かなりパワフルなマシンに仕上げています。
メインメモリは8GB〜32GB。
ストレージは500GBのハードディスクや128GBのSSDを搭載した標準モデルが用意されるようです。ただし、恐らくWeb直販サイトでは、この辺りのカスタマイズが可能になると思われます。
拡張ポートとしては、USB3.0でType-C形状のコネクタが2つ。うち1つからはDisplayPortの映像信号の出力が可能です。
加えてUSB3.0の通常の形状のコネクタが2つ、ギガビットの有線LANポートが1つ、無線LAN、HDMI、DisplayPortコネクタなど、デスクトップパソコンとしても十分な拡張性が保証されています。
機能拡張はモジュールのスタックで
Elite Sliceの最もユニークな部分はここで、外部ストレージなどのモジュールを「積み重ねる」ことで、ケーブルレスのまま機能の拡張が可能になります。デザインの統一感もあるため、最初からその機能を持ったPCのような見た目で、デザインの美しさはそのまま継承されます。
現在のところ拡張モジュールとしては、DVDマルチドライブとB&Oの360度音を放射するマイクつきのスピーカーユニットがあります。
またVESAマウント対応の液晶ディスプレイなどへのドッキング用アダプタが提供されます。
Elite Sliceの天板も2つの機能を持ったものが準備されていて、一つはタッチ式のボタンを備え、Windowsの各種機能を一発で呼び出せる「コラボレーションカバー」、もう一つはスマートフォンなどの無線充電機能を持つ「ワイヤレスチャージングカバー」です。
価格はやや高めながら
HP Elite Sliceは、さすがに色々な面でこだわりの作りになっているだけあって、販売価格は高めのスタートになりそうです。コラボレーションカバーを搭載して、メインメモリ8GB、HDD 500GBを載せたCore i5モデルが、税別で148,000円での発売となります。
ワイヤレスチャージングカバーを搭載したモデルも同程度の価格での販売が予定されています。
B&Oのスピーカーユニットは15,000円、DVDマルチドライブも15,000円での発売になります。
いかにもパソコンらしい存在感を消したい場合にはサイズの小ささとも相まって、Elite Sliceはぴったりの一台になるかもしれません。
ケーブルマネジメントをきちんと行えば、リビングに設置しても、ほとんどの人はこれをパソコンとは思わないでしょうね。