ambieから耳穴を塞がない極めてユニークなイヤフォンが登場して話題を集めていますが、耳を塞がないタイプのヘッドフォンとして以前から使われてきた別の方式があります。
それが「骨伝導式」と言われるタイプのヘッドフォンです。
このタイプのヘッドフォンは頭の骨を通して鼓膜まで音の振動を伝えますので、耳や耳の穴にイヤーピースを装着する必要がなくなり、周囲の音が良く聞こえる状態でヘッドフォンからの音を確認することが出来ます。
また、騒音の中でもヘッドフォンからの音を聞きやすいとされているタイプの製品です。
そんな利点のある骨伝導式のヘッドフォンですが、従来販売されていた機種は価格が高価なのがネックでした。そこに上海問屋が価格破壊的製品を投入してきています。
今回は税込み3,999円と入手しやすい価格が実現されている、上海問屋の骨伝導ヘッドフォンDN-914699を取り上げます。
DN-914699の特徴
DN-914699は有線タイプ、ネックバンド式の骨伝導ヘッドフォンです。上海問屋の製品のページでは「イヤフォン」という扱いをしていますが、耳穴に装着する形でもありませんし、形状的にもネックバンドタイプのヘッドフォン、と呼ぶ方がイメージ的にはしっくりくるのではないかと思います。
骨伝導方式で振動を伝えるためのパーツ、振動板の部分をある程度強力に動かす必要があるためだと思いますが、ヘッドフォンには専用のバッテリーが備えられています。
連続稼働時間は約8時間、フル充電には約2時間必要です。充電はマイクロUSBコネクタ経由で行えます。
再生周波数帯域は20Hz〜20kHzをカバー。ヘッドフォンの重量は47gと軽い仕上がりになっています。
スマートフォンなどと組み合わせてハンズフリー通話を行なうことが可能で、音楽プレイヤーのコントロールが可能なリモコンボタンが備えられています。
骨伝導方式ヘッドフォンの特徴
最初にも書きましたが骨伝導方式のヘッドフォンでは、耳を塞がなくても再生音が聞こえる仕組みになっています。このため音楽などをある程度のボリュームで聴いていても耳の方からは普通に周囲の音が聞こえます。ですので、駅や電車の中のアナウンスを聞き逃しにくくなっていますし、ジョギングや散歩などの際にも周囲の情報が音からも入って来やすくなります。
また、周囲の環境音が大きな場所でも、比較的ヘッドフォンからの音が聞き取りやすいとされる方式です。
ただ、骨に振動を伝えるためのイヤーピースに当たるような部分を、ある程度の圧で顔に密着させる必要があるはずですので、慣れるまでは装着感で違和感を感じることがあるかもしれません。
あと、ご自分の声を録音して聴いてみたら、普段意識している自分の声質とは全然違ってすごく違和感を感じた、という経験をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、恐らくそれと同じことが骨伝導式のヘッドフォンでも起こるはずです。
普段聞き慣れた自分の声は、半分以上は骨を伝わってきた音になっているはずですから。
つまり骨伝導式のヘッドフォンで聴くと、いつも聞き慣れている音楽などは普通に耳から聞くのとは違う音質で聞こえてくるはずです。
仕組み上、ボリュームを上げすぎると音漏れが生じてしまうのは、イヤフォンなどにも通じる弱点かもしれません。
気楽にトライできる価格がうれしい
DN-914699は税込み3,999円と、比較的気楽にお試しが出来る価格がうれしいところですね。こういった製品は実際にユーザーが使ってみたい環境でトライしてみないと、実際の使い勝手などは分からないものです。特に骨伝導方式のヘッドフォンは高価な製品が多かったですから、試してみよう、と言う気になりやすい価格はこの製品の利点の一つでしょう。
今は自転車などを運転する際にイヤフォンで両耳をふさいで周囲の状況が分かりにくくしてしまうのは、道交法違反にも問われる可能性のある行為ですから、そういったケースでもうまく利用可能な製品かもしれません。
今までなかなかトライできなかった骨伝導ヘッドフォンを試せる、というそれだけでもこの製品の存在価値があると言えるかもしれません。