今、コンデジ(コンパクトデジカメ)の中でとても競争が激しくなっているジャンルのカメラがあります。それが「1型センサー搭載コンデジ」というくくりで呼ばれているカメラです。
スマートフォンのカメラも含め、デジタルカメラは光を感じるパーツの「イメージセンサー」が大きい方が画質が良くなります。また、ボケを活かした写真を作ったりすることも出来るようになって、撮れる写真のバリエーションが大きく広がります。
今回ご紹介するニコンのDLシリーズも、この「1型センサー搭載コンデジ」のひとつです。
2016年デビューのDLシリーズは一気に3機種
ニコンの発売するDLシリーズは、2016年のカメラのエキスポ、CP+でデビューする形になりました。それまでニコンは1型センサー搭載コンデジの発売には慎重だったのですが、今年、一気に3機種をデビューさせています。
そのうち1台は、より広い範囲をいっぺんに写し取れる「広角ズームレンズ」搭載の機種で、名前がちょっと変わっていますが「DL18-50 f/1.8-2.8」。カメラに詳しい方だと、交換レンズの名前みたい、と感じられるかもしれません。でもこれがカメラの名前です。
北海道の広々とした風景なんかを1枚の写真に収めるのに適したカメラです。
2機種目は「DL24-85 f/1.8-2.8」で、普段使いに適したレンズを搭載したカメラです。食べ物の写真や、日常の何気ない風景のスナップなどにとても便利です。
3機種目は、普段カメラはスマホで済ませている方が持ち運ぶのにはちょっと気合いのいる形と重さですが、ほとんどすべてのシーンに対応できるレンズを搭載した機種です。名前は「DL24-500 f/2.8-5.6」。
望遠側を使い切ると、月のクレーターもはっきり分かる写真が撮れます。
ピント合わせも連続撮影のスピードもピカイチ
実はこのニコンのコンパクトデジカメは、ニコンのカメラの兄貴分であるミラーレス一眼の中身をそのまま引き継いだようなカメラになっています。ですので、コンパクトデジカメとしては飛び抜けて高性能。
ピントを合わせるスピードも速いですし、連続してシャッターを切るスピードもとびきり速いです。上手く使えば、ゴルフのスイングを連続撮影して練習の材料にすることなんかも出来ます。
暗い場所にも強い
デジカメの光を捉えるパーツのイメージセンサーは、サイズが大きいと暗い場所にも強くなります。このカメラも、三脚を使わずに夜景を狙ったりすることも出来ます。室内もよほど暗くない限りは、ストロボを使わずにキレイな写真を撮ることも出来るでしょう。
感度を上げて写真を撮った時の画像のザラザラ感や、物の細かな質感が消えてしまうような写り方をしずらくなっています。
ちょっとお高いのが難点
ただ、カメラのジャンルが「高級コンパクトデジカメ」なんて呼ばれることもあって、お値段がちょっと高めなのが難点ではあります。その分、スマートフォンのカメラよりはずっとキレイな写真を撮ることが出来るようになっています。
青空のグラデーションがキレイに再現できたり、木陰の部分もザラザラせずなめらかに表現できたり、明るいところから暗いところまでしっかりと明るさの違いの表現ができたり。
スマートフォンのカメラに物足りなさを感じたら、こういったカメラを検討してみると良いと思います。