このカタチをなんと呼んだらいいか、かなり迷う形状のパソコンがドスパラから登場しました。
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サイズは500mlペットボトルに近いサイズです。クルマのドリンクホルダーにちょうど収まる大きさの円筒形。ステンレス製のマグなどと呼ばれるタイプの水筒みたいな形、サイズをしています。
新ATOMを搭載した超小型パソコンの一種、と言えると思いますが、今までに見たことがないカタチです。
円筒形のパソコンとしてはMac Proや、先日発表されたサムスンのPCなどがありますが、それらとはサイズ感がかなり異なります。
今回はこの、ドスパラの極めてユニークな小型PCをご紹介します。
スペック
このパソコンの内容を一言で表すならば、タブレットPC マイナス 液晶画面、という中身になります。タブレットパソコンで使われる各種のパーツを流用して、ステンレスマグのカタチ、サイズに押し込んだようなイメージですね。CPUには現世代のATOMではほぼ最高性能のATOM x7 Z8700を搭載。4コアで定格1.6GHz動作、バースト時には最高2.4GHzまでクロックが上がります。Windows 10などをサクサク動かせる性能があります。
メインメモリは4GBと十分。ストレージの方はeMMCの32GBを搭載。こちらの方はパソコン用Windows 10をインストールしてフル活用するには、ちょっと心許ない容量です。
マイクロSDXCスロットを持っていますので、そちらにある程度の容量のカードを入れて、データなどはそちらに逃がす必要があるでしょう。
Type-A形状(普通のUSBコネクタの形)のUSB3.0ポートが2つ、IEEE802.11acまで対応する無線LANを搭載していますが、有線のLANポートは持っていません。ディスプレイ出力はHDMI端子経由になります。
マイク、スピーカーとWebカメラも内蔵しているところがちょっと面白いところです。
さらにユニークなのは3,800mAhのバッテリーを内蔵して、バッテリー駆動で6時間も動いてしまうこと。サイズ感とも合わせ場所に捕らわれない使い方が可能になりそうです。
通常用途には十分な性能
ATOMシリーズの最高クラスのプロセッサとは言えやはりATOMはATOMですので、性能面に過大な期待は禁物です。動画編集や解像度の高いデジタルカメラの画像の編集、現像作業などはちょっと厳しいでしょう。また、メインPCとして利用するには32GBの小さめのストレージがネックになりそうです。
ですが、今のATOMはオフィスソフトを使ったり、Webサイトの閲覧、ネット動画の視聴、軽いゲームなどの用途には十分以上に対応できる性能があります。
特に現行世代のATOMは前の世代のATOMよりも統合GPUの性能が大きく引き上げられているため、軽い3Dもののゲームもこなせるだけの性能を持っています。
非常に消費電力の方は少なく、通常の作業であれば10Wオーダーの消費電力で動けてしまいます。
そういった観点ではとても効率の良いパソコンに仕上がっているはずです。
さて何に使いましょう?
このPCを見せられても最初は多分何に使ったらいいか、ちょっと迷うかもしれませんね。今までのパソコンの形とはイメージが違いすぎますから。ただ、何か今までとは違うことが出来そうな雰囲気があります。不思議と何か心のどこかを刺激されるような形の気がします。
バッテリー駆動が可能でクルマのドリンクホルダーにおけることから、そちら方面で何か新しい使い方があるかもしれません。マイクやWebカメラが内蔵されていることから、生放送用などの可能性も考えられそうです。
また、背面のコネクタ類を見せなければ、まずパソコンには見えない形はパソコンの存在感を消したい場所には上手く使えそうです。
形自体からして今までのパソコンの概念をひっくり返しそうな機種ですから、使う人も全然違う発想から利用方法を見つけてもよいPCなのかもしれませんね。
ちなみにこのパソコン、ドスパラのネーミングでは「CAN PC」だそうです。